2016年7月3日日曜日

梁家輝「美人魚は多くが成功した映画。周星馳は人にメッセージを与える。」

以下はこちらの翻訳です。梁家輝が「美人魚」を見て、周星馳作品の素晴らしさを語っています。物語の詳細についての話はありませんが、テーマについて触れていますので、ご注意ください。


例えば、私たちは今回、お正月映画「美人魚」を見に行った。でも、問題にしているのは、私にこんな風な経験があると言う事だよ。私の母は80数歳なんだ。私は香港で彼女を連れて映画館へ「美人魚」を見に行ったのさ。私は「美人魚」が成功した点が、どこなのかわかったんだよ。私たちが見終わって映画館を出てから、私は「母さん、面白かった?」と聞いたんだ。「やはり、あれはすごく面白かったよ。」80数歳の老婦人だよ。それでも面白いと感じるのさ。それで私は「感動した?」と聞くと「う~ん。すごく感動した。」と言う。母がトイレに行ってから、済ませて出てくる時、突然、私に言ったのさ。「実際、私たちの海に対しての環境破壞は、やはり非常に多いんだよ。」私は「…うん。」と言った。

映画は誰にでも喜びを与え、感動させる事ができ、最終的には、さらにメッセージを伝達する事ができるんだ。80数歳の老婦人に再認識を持たせる事ができたんだよ。私たちが生活する空間への再認識を持たせる事がね。これは多くが成功した映画だよ。

周星馳は以前、俳優だったね。彼は演じていたのさ。彼は監督の手の中でコントロールされていた。監督たちは彼に制限を与えていたんだ。「君がこんな風に演技をするなら良い。これなら売れる。」彼が初めて一人の製作者となった時だ。「少林足球」からか「功夫」から、実は孫悟空を演じた時からか…。彼は、どのシーンの中にも単に人に喜びを与えるだけでなく、人を感動させる気持ちを与える。あの「100年の~」の台詞(※1995年版「西遊記」の台詞。実際は「一万年」。)とか色々だ。実に人を感動させるのさ。

最終的に彼はメッセージを広めるんだ。彼が監督した、あらゆるシーンでね。いつも彼はリアルタイムで行う事ができるのさ。でも、映画の言葉で人を笑わせ、人を泣かせ、最後にメッセージを与える。人に考えさせるのさ。「やはり、愛情とはこんなにも人を感動させるのか。」とね。

周星馳がこっそりと蔡卓妍(Twins)の支払いを行う

以下はこちらの翻訳です。Twinsの蔡卓妍の支払いを、こっそりと行うあたりに周星馳の控えめで優しい性格をあらためて感じます。


見出し:この女優はすごく幸運だ!周星馳が意外にも彼女のために、こっそりと支払いをする。

「英皇公司」のタレント・阿Sa(蔡卓妍)は周星馳の忠実なファンで、彼女は自ら「すべての周星馳映画を20回は下らないほど見ているため、思い通りに映画の台詞を暗唱できる」と言っている。しかし、それなのに彼女は以前、いかんともしがたい事を起こしてしまった。この喜劇王が自分の傍に座っていたと言うのに、彼女は気付かなかったのである!

聞く所によると、阿Saとアシスタントがスイーツ店で甘い物を食べていた時、近くに帽子を被り、マスクをした男性が座っていたと言う。彼女とアシスタントはニューシングルのポスターを撮る構想について話し合い、非常に盛り上がっていたため、まだ周囲の状況に注意を払っていなかった。席を離れる時間になり、レジに行って支払いをしようとした際、知らされたのだ。「たった今、周さんがあなたの支払いを済ませましたよ。」と。阿Saは驚きながら「どちらの周さんですか?」と聞くと、店員は笑いながら「周星馳さんですよ。さっき、彼はあなた方の傍に座っていたではありませんか。」と言ったのである。

この時、ようやく彼女は、近くにいた、あの奇異な扮装をした人こそ、自分が長いこと憧れていた喜劇王だったのだと悟った。彼女は耐えきれず、「何でこうなるの。縁あって出会える事なんか滅多にないわ。あろうことに彼に挨拶する事もできなかったのよ!」と嘆きを何度も口にしていた。

その後、阿Saと姉妹のように仲の良い阿嬌(鍾欣桐)は映画関係者の集まりで再度、周星馳に会い、興奮した2人はアイドルと一緒に記念撮影をした。阿Saは、まるで小学生のように少し恥ずかしそうに、はにかんでいたが、陰では微笑んでいた。心の中の興奮と喜びを、しきりに隠していたのである。

今に至っても、まだアイドル・周星馳との共演の願いは実現されていないが、彼女の心の中で周星馳は永遠に最も美しい存在となっている。